東京国際映画祭様の導入事例

マルチアングル配信サービスの導入事例

東京国際映画祭 様

イベント概要

1985年に第1回が開催され、2024年には第37回を迎えた東京国際映画祭(TIFF)。現在では日本最大の映画祭であり、国際映画製作者連盟(FIAPF)に公認された長編国際映画祭としては、日本で唯一の存在です。

東京国際映画祭(TIFF)が掲げるビジョンは、「東京から映画の可能性を発信し、多様な世界との交流に貢献する」こと。古い歴史と最先端技術が共存する、世界でも稀有な都市・東京。この地で開催される映画祭で、国境やジャンルを超えた多様な作品を取り上げることで、映画が持つ多様性の力に光を当て、その魅力を世界に向けて発信し続けています。

東京国際映画祭 TOKYO INTERNATIONAL FILM FESTIBAL ロゴ

東京国際映画祭(TIFF)は、世界中の映画の作り手や観客、文化をつなぐ架け橋として、国際的な映画交流の場を目指しています。映画という共通言語を通じて、多様な価値観や背景を持つ人々が出会い、交わり、新たな可能性を生み出す──東京国際映画祭(TIFF)は、そんな場を創り続けることを使命としています。

導入の背景

東京国際映画祭(TIFF)では、かつてレッドカーペットをファンが囲むというシンプルな形式だったものが、年を重ねるごとにステージやインタビューゾーンが設けられるなど、より立体的なイベントへと進化を続けてきました。

しかし、こうしたイベントは会場内で同時進行することが多く、放送コンテンツにまとめると、どうしても人気俳優や著名監督といった方ばかりが映し出されがちに。その結果、他の作品のファンから「自分の好きな俳優・監督が全然映らない」という不満の声が高まっていました。こうした課題を解消するため、東京国際映画祭(TIFF)はレッドカーペットにてマルチアングル配信を導入。ファンひとりひとりが、自分の見たい角度・注目したい人物やステージを選んで楽しめ、ファンとの新たなインタラクションも実現することができました。

導入の効果

マルチアングル配信を導入した結果、こんな喜びの声が集まっております。

東京国際映画祭 プロモーショングループ cyberTIFF 渡辺 一 様の写真
東京国際映画祭
プロモーショングループ
cyberTIFF
渡辺 一 様
「自分の気になる人物をずっと追えるのがうれしい」

ファンにとって、自分の“好きな俳優・監督”が映る瞬間を見逃さないことは、何よりも大切です。マルチアングル配信では、自分の気になる人物の動きを追いかけられるため、満足度が向上しました。

「スイッチャーになった気分で楽しい」

映像のスイッチング操作を、視聴者自身が体験できるのもこの仕組みの魅力。ステージ側、レッドカーペッド側などを切り替えながら、自分だけの“映画祭ビュー”を作り出せる感覚は、新しい視聴体験として好評です。

「普段は見られないイベントの裏側もチェックできる」

通常の放送や配信ではなかなか映らない“裏側”が垣間見えるのも大きなポイント。イベントの臨場感がさらに高まり、まるで現地にいるかのような没入感を得られます。

「YouTube(1アングル配信)で見て気になったところを、マルチアングル配信で見直せるのが便利」

本マルチアングル配信では、ライブ配信に加えてオンデマンド配信も提供しています。「後からじっくり楽しむ」「気になる場面を深掘りする」といった視聴スタイルを可能にすることで、映画祭の魅力をより深く、自由に味わえる新たな扉を開いています。

今後導入を検討している企業様へのアドバイス

東京国際映画祭(TIFF)でのマルチアングル配信は、NTTスマートコネクトの柔軟かつ迅速なサポートによって支えられました。多視点を同時に届ける高度な配信には、技術面での緻密な対応が不可欠。その中で、NTTスマートコネクトの確かな技術力とサポート体制が大きな力となりました。

一方、現地の通信回線の準備は東京国際映画祭(TIFF)が自ら手配しました。イベント設営のスケジュールにあわせ、回線設置は直前のタイミングになりましたが、そこにはやはり一定の不安がありました。イベント配信の現場では、インターネット回線、配信機材、技術スタッフ、サポート体制など、準備すべき要素が多岐にわたります。特に配信経験が少ない主催者にとっては、そうした要素を分断せず、一括で相談・準備できるパートナーがいることは大きな安心材料となるはずです。

今後の展望

東京国際映画祭 プロモーショングループ cyberTIFF 渡辺 一 様の写真
東京国際映画祭
チェアマン
安藤 裕康 様

東京国際映画祭(TIFF)は今後、さらなる進化を遂げるべく、さまざまな挑戦に取り組んでいく予定です。まず大きなテーマとして掲げるのが、映画ファンにとどまらず、一般のお客様にも、もっと興味・関心を持ってもらうこと。具体的にはSNSの活用や、毎年進化を続けるレッドカーペットの配信に一層力を入れ、誰もが参加しやすく、楽しめる映画祭を目指していきたいです。

また、海外の映画祭のように、世界中の映画人がふらっと立ち寄り、新たな作品の話や出演依頼が自然に生まれるような「交流の場」づくりにも注力していきたいと考えています。東京国際映画祭(TIFF)は、以前六本木を拠点としていましたが、現在は東京の中心に近い日比谷へと舞台を移しています。この新しいロケーションを生かし、地元企業や行政との連携を強化し、地域全体が映画を通じて成長できるような「町ぐるみの祭典」を目指しています。

さらに、テクノロジーの活用も重要な課題です。顔認識技術の導入や、多言語テロップの自動翻訳サービスとの連携など、検討を始めている段階です。引き続き映画の可能性を発信し続け、町とともに進化し、世界中の多様な人々をつなぐ架け橋となる未来を描いていきたいです。